4688. 2000年09月05日 00時09分57秒 投稿:さの 
■4647 やぎさま:

> 100km*100km*1km*10ppb(体積)として計算すると,SO2の質量は約300トンです.
> 平均濃度を100ppbとしても約3000トンですから,現在観測されている火口からの
> 放出量とほぼ同じオーダーと見てよいでしょう.
> 万のオーダーは過大だと思います.

は、4632 さの 宛公開レスですよね?
計算は合っていると思いますが(>4653 Hal.Tさまと同様)、私の考え方(観点)と
かみあっていないように思いますので、もう一度、考えたことをなるべく具体的に書
いてみます。

1. 火山ガスの暴露を考えるときは「評価時間」を考慮することが重要。

2. 三宅島で数分から1時間程度致命的高濃度の火山ガスに暴露されるリスクについて
  概算を行いたい。

3. 8月28日の関東異臭騒ぎのときを考える。これは、大湧谷あたりの火山ガス噴出とは
  空間スケールが1、2オーダー違いそうだ。

4. 東京西部、神奈川西部のSO2測定データ、気象データ、ランドサット画像より
  高さ1km(日中大気混合層厚)、幅50km(ほぼ小田原-横浜間)の長方形グリッドを、
  SO2平均濃度0.1ppm、H2S平均濃度0.5ppm、流速5m/s(18km/h)の大気流束(フラッ
  クス)が3時間(測定局の高濃度継続時間)継続通過したと近似。

5. 上記流束ボックスの体積は1km×5km×54km=2700km~3。
  (SO2の質量は4647やぎさまと同様にして約810トン、H2Sの質量は分子量からSO2の
   半分(1.5kg/m^3)として約2000トン)。

6. 5.のボックス中のSO2、H2Sは、28日3-6時の噴火の際に1-3時間程度で三宅島より
  放出されたものと考える(火山観測情報第207号:9/2三宅島測候所発表 参照)。
  安定した風系の下で100km以上離れた所で、3時間程度のSO2高濃度が継続したと
  いうことから、100km以上の拡散輸送中の風向方向の水平拡散幅を考えると、対応
  する発生源での放出時間は3時間より短いはずで、ここでは1時間と考える。
  (つまり、三宅島でSO2 810トン、H2S 2000トンが1時間で放出されたと考えた。
   ←1日で平均的に放出されたと考えなっかた所が重要。また、既報のSO2放出量
    3000t/日とも矛盾しない。) 

7. 6.の想定で放出されたSO2、H2Sが、気象条件により三宅島をすっぽりと覆う厚さ
  500mの大気層内に1時間滞留することを気象条件によりあり得る事態として想定。
  この円筒状大気層の体積は、層厚×島の面積 0.5km×4km×4km×3.1=約25km^3で
  5.で想定した流束ボックスの約1/100である。そこで、この大気層内のSO2、H2S濃
  度は、流束ボックス内濃度の100倍と単純に考えると、各々約10ppm、約50ppmとなる。

8. 7.で見積もった濃度は1時間平均濃度である。8月28日の東京西部、神奈川西部での
  SO2測定データ(1時間値)の最大値は約1ppmで、H2S起因と推察される異臭についての
  住民の訴え(報道)から考えられるH2S濃度の最大値(時間評価は不明だが1時間以下
  と考えるのが妥当だろう)は約5ppmである。これらは、4.の流束ボックス内の平均
  濃度の10倍である。従って、7.で想定した条件下でも、数分間という評価時間で
  考えると1時間平均濃度の10倍程度にはなるであろう。すなわち、SO2約100ppm、
  H2S約500ppmである。

9. また、火砕流や噴煙に伴う火山ガスの流下、高大気安定度時の微弱風に乗った流下
  という事態が発生した場合は、7.で考えた大気層の体積を半分程度に小さく考えて
  も不自然ではない。
  すると、SO2、H2Sの1時間平均濃度は、各々20ppm、100ppm、数分間評価での最大濃
  度は200ppm、1000ppmとなる。

10. やぎさまのHP http://www.gsj.go.jp/~yagi/Volc_Gas.html によれば、
  SO2 400-500ppmで「1-2分で皮膚を刺激し、気道・気管支が犯され、生命危険となる。」、
  H2S 800ppmで「直ちに急性中毒を起こして失神、呼吸麻痺により即死する。」とあり
  ますが、9.の評価時間込み濃度見積もりと照らすと、これはまさに致命的濃度といえ
  る。

11. 4210 みゃるさま の火砕流下での歴史的証言(回想)(抜粋)

> 真っ暗な中、常夜灯の光で、霧がものすごい勢いで渦巻いている事が確認できる時に
> 外にでたのですが、2呼吸もすると、胃がひっくり返りそうな咳がでるので、
> 正しい確認ができたかどうか自信がありません。

> 臭いは、硫黄臭と、今回初の鉄サビ臭さです。
> 鼻腔の奥の刺激は強く感じる物の、目への刺激は、私は感じませんでした。
> 口を開けたので、味も感じました。歯医者で使う薬品の味がしました。
> 味、というより、刺激かもしれません。

> また、皮膚についた霧状の物は、しばらく経つと、異臭を発します。
> ちょうど還元剤を用いて、ひどい汚れの洗濯物や、魚焼きの網を洗浄するときの臭いに
> 似ていました。ただし、体毛が溶けるようなことはありませんでした。

> また、換気扇から入ってきた霧状の物は、ふきんで拭き集めると、
> 砂状のホコリのように見えました。
> 強いて言うと、一昔前のバルサンを部屋で炊いたときに床にうっすら積もった感じに
> 似ています。
> ですから、ジャリジャリしたり、ざらつくなどの感触はありません。

 と、上述やぎさまの HP を照らすと、このときのSO2濃度は室内で10〜20ppm程度、屋外
 で50〜100ppm位と思われる。ただし、継続時間は不明。他のガスとの複合効果も分から
 ない。
 SO2濃度について、10.までの考察結果とオーダーで矛盾しない。H2S濃度は心配ながら
 裏がとれない。

以上が、私の思考過程です(根拠資料の入替はありますが)。この結果、致命的な火山ガス
災害が発生するのではないかと心配するに至りました。ただし、不確実な仮定を積み上げて
いる上に、チョンボも多いので不安です。どこかに荒唐無稽な見積もりミスでもあるのでは
ないかと。
(→4678 Hal.Tさま お情けありがとうございます。後ほど甘えさせて戴きます。)

というわけで、4612 さの で「3000t/日よりも1オーダー強い放出」と書いたのは、上記
思考過程6.の810t/時=19440t/日 を想定したもので、1日に万tオーダーのSO2放出が平均
的に続くという意味で書いたのではありません。ここの所、誤解されたのではと思いました。

以上、まことに長文恐縮。島に残る方に早く逃げて戴きたい虚仮の一念の板汚しお許しを。

ところで、やぎさまは、八木様でなく山羊様だったんですね。びっくり。

駒ヶ岳にもびっくり。

[210.165.70.254][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4776. 2000年09月05日 22時19分48秒 投稿:Kitagawa 
 [http://www.tfd.metro.tokyo.jp/saigai/kinkyu.htm]
(#4543 山崎さん)
東消の化学機動中隊は都内全域(稲城・東久留米市・島嶼部をのぞく)で10隊です。
特殊化学車とポンプ車で構成されています。陽圧式防護衣やガス測定器などを積載
していますが、車両自体は普通のポンプ車です。

当然、普段の火災出場計画にも入っているので、派遣するのは無理でしょう。
「毒劇物災害」に出場する隊ですから、派遣する必要もないでしょうね。

#大井と東村山の特殊化学車はポンプ非積載なので、火災時にはポンプ車で出場する
#ようですが、それ以外の特殊化学車はポンプ搭載で普段の災害に出場しています。

災害は毎日発生しているというのを認識していますか?。交通事故だって災害です。
火山活動だけが災害ではないのです。私には「都内の人なんかどうでもいいから
派遣しろ」という勝手な意見に見えます。

私は東京消防庁とは全く関係ありません。ただの都民です。

#ここでCauli.さんに遭遇するとは思わなかった(^^;。

[211.2.109.230][Mozilla/4.7 [ja] (Macintosh; I; PPC)]

4783. 2000年09月06日 00時00分14秒 投稿:さの 
>4776 Kitagawaさん

現在の島に残っている方には「毒劇物災害」が降りかかる可能性が
高いのではないでしょうか?SO2とかH2SとかHClとか...
私は眠れないくらい心配ですよ。

[210.165.70.123][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4789. 2000年09月06日 01時09分29秒 投稿:みね 
>4783.さの さん
>SO2とかH2SとかHClとか...私は眠れないくらい心配ですよ。 

同感です。仕事が手につかないくらい心配です。
そして、硫黄が関与するメカニズムと、塩素が関与するメカニズムが気になっています。
 
 

 

[210.196.11.76][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; MSN 2.5; Windows 98)]

4813. 2000年09月06日 12時18分49秒 投稿:山崎 
 【地上の様子を伝える共同通信の記事です。】

09/06 11:23 共: 道路埋め尽くす黒い泥流 先見えぬ作業に不安も 三宅島

共同通信ニュース速報

 噴火活動で「無人の島」となったで六日、ようやく泥流の除去作
業などが始まった。道路を埋め尽くすねっとりした黒い泥。雄山は
この日も白い噴煙を上げ、秋雨前線の停滞で天候が再び悪化する恐
れも出てきた。「雨が降れば泥流の除去はやり直しだ」。関係者か
ら先の見えない復旧作業に不安の声も漏れた。
 島南部の阿古地区。幅約五メートルの道路を約二百メートルにわ
たって泥流が埋め尽くしている。泥流の深さは、最大で推定約一・
五メートル。ハエのたかった小動物の死体らしいものも混ざる。
 陸上自衛隊員は「前日も現場に入ったが、二十メートルも進むと
、小型四輪駆動車のタイヤが埋まり、危険を感じて引き返した。今
日は前日より状況が悪くなっている」。
 三台のブルドーザーで泥流をかき集め、ショベルカーで道路わき
に捨てる作業が進められた。警戒中の警察官は「また、雨が降れば
最初からやり直しだよ」と心配そうに雨雲のすき間から日が漏れる
空を仰いだ。
 南部の民家は、屋根に降り積もっていた降灰が雨で洗い流され、
大きな被害はみられなかった。

【つづいて空からの様子です】

09/06 11:13 毎: <三宅島>上空から記者が本社ヘリで現地レポート

毎日新聞ニュース速報

 大雨による泥流被害が発生した三宅島上空を6日午前、本社ヘリで飛んだ。

 島に近づくと、硫黄臭が鼻をつき、島の北東方向に薄くカーテンのように噴煙が流れ
ていた。降灰の被害が最も大きい島北東部の神着地区付近の海面は茶色く変色していた
。海に流れ込んだ泥流の影響のようだ。

 
 島を1周する外周道路は伊ケ谷地区、阿古地区を中心に数カ所で、沢からあふれた泥
流で寸断されていた。阿古地区の新澪池近くでは、道路わきの資材置き場に流れ込んだ
泥流でトラックやブルドーザーが半分ぐらいの高さまで埋まっていた。伊ケ谷地区では
泥流が起きた現場に作業員が集まり始めていた。
 

 以上、2点引用の上、わかることは、ヘリから地上が見えるということと、天候は時折日差しがさしている、現在の都内の天候に似ているかなと言うことと、大きな泥流発生地点では1000立方メートルの泥が道路を埋めているということと、除去作業のために泥流発生地域に入っているということと、ヘリの高度でPPM規模の硫黄酸化物が存在すると思われること。
 天候が回復したことで、ある種の安心感が出ていないかを懸念します。泥流、噴火、降灰、火砕流、火山ガスといろいろな危険が同時に存在するところで、一つの危険、つまり泥流がとりあえず収まったと感じたときに、他の危険についてどの程度警戒感が続くのか、心身共に疲労している時は、特に危険とみます。

[210.131.44.166][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4865. 2000年09月07日 12時10分16秒 投稿:おかもと 
「そらまめくん」ををみると昨日のお昼ごろに千葉県の宮野木とか小見川の二酸化硫黄とSPAMの濃度にピークがありますがこれも三宅島由来のものなのでしょうか、市川でも昨日の夜中から何となく臭い様な気がします。私のところのは浄化槽からの臭いかもしれませんが。
[210.155.195.250][Mozilla/3.01 [ja] (Macintosh; I; PPC)]

4866. 2000年09月07日 12時16分01秒 投稿:山崎 
>4865 おかもと様
報道によりますと、千葉県内で大気中の二酸化硫黄濃度が上昇しているそうです。

09/06 22:31 読: 千葉県で大気中の二酸化硫黄濃度が上昇

読売新聞ニュース速報

 六日正午から午後三時ごろにかけて、千葉県内各地で伊豆諸島・三宅島(東京都三宅
村)の火山活動に伴うものとみられる二酸化硫黄(SO2)の大気中の濃度が上昇し、
午後二時に千葉市内で環境基準の二倍の0・2ppmを観測したのをはじめ、市原市内
で0・185ppm、館山市内でも正午に0・158ppmを記録した。気象庁では、
同三時二十五分にスモッグ気象情報を出した。同情報が出されるのは先月二十八日以来
三度目。東京都や神奈川県内では、基準の超過は見られなかった。伊豆諸島や関東地方
では、朝から風速十五メートル前後の南西の風が吹いており、噴火で放出された二酸化
硫黄が飛来したと見られる。
 

 

[210.131.44.166][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4869. 2000年09月07日 14時27分09秒 投稿:きつかわ@電研 
>4866 山崎さん
こちら我孫子市では、硫黄臭がはっきり確認できます。
大気がむあっとしてて温泉気分です。

現在小雨が続いています。電研の1階と2階ではだいぶ臭いの濃さに差があるため、
地面に落ちた雨水の蒸発散によるものではないかと思います。(素人意見)
試しにpHを簡易測定器で測ったところ、6.4でした。
 

[133.187.1.1][Mozilla/4.5 [ja] (Win98; I)]

4878. 2000年09月07日 23時23分46秒 投稿:みね 
4875.桜島10kmより木下 さん
>三宅島での火山ガスは、無風の滞留だけでなく、強風の時の風下でも危険です。
>8月29日大噴火のあとのノア画像のページ/岩崎君 にコメントを加えました。
早速読ませていただきました。

>さらにLANDSAT関係画像を準備中です。
お待ちします。準備できたときのカキコお願いさせてください。
 

[210.196.9.97][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; MSN 2.5; Windows 98)]

4881. 2000年09月08日 00時06分53秒 投稿:さの 
 [http://http://www.mech.kagoshima-u.ac.jp/lab/netu/miyake008/miyake008.htm]
>4875 桜島から10kmより木下さま
↑拝見しました(拍手)。
「桜島島内の南岳火口南側の有村では、噴火時の火山ガスよりも噴火前後の火山ガスが
 1000mの落差を吹き降ろされ,1時間の積算値で1ppm(環境基準の10倍)を超える濃度が
 年に何回か測定されています。(上記HPより)」
のところで三宅に残っている方のことが益々心配になりました。
また、素人考えなんですが、もっとそっとガスだけ出てくることは無いんですか?
[210.165.70.162][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4884. 2000年09月08日 01時29分45秒 投稿:なや 
 [http://www.nihs.go.jp/ICSC/icssj-c/icss0165c.html]
↑硫化水素のデータ

H2Sの比重は空気より少し重いようです。
分子量からしても、H2S:34.08、N2:28.01、02:32.00ですから、やっぱり重いですよね。

参考リンク
国際化学物質安全カード: 様々な物質を検索できます。
http://www.nihs.go.jp/ICSC/ 
高等学校版 試薬の物性データ集: 50音別の索引になっています。
http://www.edu-c.pref.osaka.jp/kak/rika1/subj2-db/db-index.htm 

[210.159.175.163][Mozilla/4.72 [ja]C-NSCPCD (Win98; U)]

4886. 2000年09月08日 07時26分52秒 投稿:早川 
4885座戸さんへ,

>今回の自体の場合、別に噴火の現状を行政側が認識していないわけじゃありません。

現実は,座戸さんが思っている以上にはるかに深刻だと思います.

8.18噴火で島の南半分にたくさんの石が降った事実を
当局は何日も認識できませんでした.

同じく8.18噴火で伊ヶ谷の都道に突き刺さった大岩がひとつではなかったことを当局が
(非公式にも)認識したらしいのは,一週間以上たってからでした.
その情報源は,この掲示板です.

8.29噴火で南側にどんな火砕流が流れたかを,当局が十分把握しているようには
みえません.

火山ガスの危険にしてもしかり.

「噴火によって発生するであろう被害」が認識できていないだけでなく,
近い過去に起こった事実を迅速に把握することができていません.
 
 

>航路管制からの指示によるものです。と、いうことは運輸当局には既知。

もちろん運輸当局は既知でしょう.
しかしかれらは,三宅島防災対応とは無関係者です.三宅島当局ではありません.

[133.8.33.197][Mozilla/4.08 (Macintosh; U; PPC, Nav)]

4898. 2000年09月08日 09時41分53秒 投稿:村松@有珠山ネット 
 [http://www.miyakejima.org/]
4884なやさん
H2Sが空気よりもやや重いのは事実ですが、厳密に言えば、空気中の水分と結びついて行動するのでそう単純ではないのです。SO2の話はとりあえず置いておきます。
まず、分子量の比較について:
プロパンが分子量44で、床にたまることから検知器は床に置いて使用するように、分子量と空気の平均分子量29との比較でほとんどの話は解決します。
34と29では、せいぜい1.2倍です。この差はほとんどないと考えるのが一般的だと理解しています(SO2は64)。誤った認識=下にたまりやすい、だから、上にいけば大丈夫、という方向に向くのが怖いと思っています。よくドライアイスを例にCO2が床をはいずることを想定している人もいますが、ドライアイスは分子量のほかに低温であることを考慮に入れないといけません。同様に火山ガスも温度が高い場合には、分子量の比較ではなく、拡散速度を十分に考慮して行動する必要があろうと思います。つまり比重云々を考えないことが必要。
次に、水分子と行動をともにする件:
H2Sは塩化水素HCl(分子量36.5)ほどではないですが、水分子と行動をともにします。ですので、軽い水蒸気ととともにかなりよく分散します。
また、乾いた肌よりもぬれた肌だと濃度の高いH2Sに触れた場合、肌に障害がでる可能性が高いと思います。
以上のように、H2Sに関する限り、空気より重い軽いという論議は意味がないと思っています。
SO2は違いますけど。
[130.34.31.136][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Windows 98; DigExt)]

4899. 2000年09月08日 09時50分47秒 投稿:なや 
4898村松さん
なるほど、わかりました。
確かにそれほど比重差はないので下に停留する程ではないですね。
水分子と行動を共にすると言うこともわかりました。

>誤った認識=下にたまりやすい、だから、上にいけば大丈夫、
>という方向に向くのが怖いと思っています。

私もそう思います。
詳しい解説、ありがとうございました。

[210.159.175.29][Mozilla/4.72 [ja] (Windows NT 5.0; U)]

4902. 2000年09月08日 10時38分53秒 投稿:山崎 
 [http://atomica.rist.or.jp/atomica/owa/display?opt=1&term_no=09-03-03-01]
火山ガスの話題に関連してこういう報道が出ています。以下に引用

09/07 20:29 共: 二酸化硫黄1万トン放出か 三宅島噴火で原研が分析

共同通信ニュース速報

 三宅島噴火の影響とみられる異臭騒ぎが関東地方西部を中心に起
きた問題で、日本原子力研究所(原研)は七日、先月二十八日に放
出された二酸化硫黄の推定量は数千―一万トン程度だった、と発表
した。原研が放射能汚染の拡散状況を予測するシステムを使って、
火山ガスが地表に降り注いだ様子をシミュレーションした結果、判
明したという。
 それによると、先月二十八日の未明に大量発生し、高度約二千メ
ートルまで噴き上げられた二酸化硫黄などの火山ガスは、南風に乗
って高濃度のまま関東地方上空までやって来た。
 夜が明け、日差しが強くなると、内陸部で上空と地表の大気が混
ざり始め、東京都西部付近でガスが地面に向かって降り注いだ。さ
らに地表付近を通る海風に運ばれて、埼玉県、群馬県付近にまで拡
散したという。
 シミュレーション結果は、三宅島に近い海岸部で異臭が報告され
なかったことも説明でき、環境庁が大気汚染調査のために計測して
いる二酸化硫黄の数値とも一致するという。
 
 

 使われたシステムはおそらくSPEEDI(System for Prediction of Environmental Emergency Dose Information)緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステムと呼ばれるシステムと同じようなものだろうと思います。これは原子力安全技術センターが運用していますが、原研が開発したものです。実際に運用されているSPEEDIは原子力施設からの放射性物質拡散を前提としているので、三宅島は対象ではないから、格納データが無いので、同じシステムを使ったというわけではないのかもしれない。
 昨年9月30日のJCO事故の際に初めて国内原子力災害に対応して使われましたが、事故の直後に拡散予測を行うという本来の目的では活用されず、後の解析に使われました。これは当時強く批判されたものです。

 上のURLがその説明の場所。

 放射性物質の拡散予測などを行うシステムで、大気中の二酸化硫黄などの放出量推定がどこまで正確に出来るのかはよくわかりませんが、こういう使い方があるのだとしたら、そして有効な数値が出るのだったら、島の内部の二酸化硫黄濃度推定も出来るのでは、と思ったりします。
 放出するときの温度は、たぶん放出高度に置き換えられるのだろうと思うのですが、この高度とさらに放出時間の決定によって、結果に大きな相違が出ます。今回の場合、各地実測データによくあっているということらしいので、こんどは放出高度、時間、気象パラメータを変更して、島の上の濃度解析をしてみるとどうなるか、というフェーズに移行するのかどうか。
 実際にそのように使えるのかどうかはわかりません。
 

[210.131.43.26][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4903. 2000年09月08日 11時29分11秒 投稿:JIRAIYA 
4898村松さん
4899なやさん

これまでの火山ガスによるH2S中毒事故の多くは,気温が低く,無風な
時に,「谷間あるいは窪地」で生じています.何れも近くに火山ガスの
噴気孔があるような場合で,多分に気象・地形的要因が大きいですけど.

ですから,H2Sも低いところに溜まりやすいと言う感覚も場合によっては
必要かと思います.

[202.211.200.76][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows NT 5.0)]

4907. 2000年09月08日 12時23分58秒 投稿:村松@有珠山ネット 
 [http://www.miyakejima.org/]
4903JIRAIYAさん
もちろん、火山ガスそのものに注意が必要です。
窪地あるいはその近辺に発生源がある場合に、それが本質的にたまりやすいのか、単なる濃度勾配の問題なのか、議論は分けるべきと思っています。
三宅島の場合でなくても、離れたところからやってくる硫化水素が低地にたまりやすいというの
なら、どういうわけでそういうことが起こるのかお教え下さい。
比重等の観点から考えると、硫化水素が低地にとどまっているというのが、さっぱりわからないので。
[130.34.31.136][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Windows 98; DigExt)]

4908. 2000年09月08日 12時38分20秒 投稿:山崎 
>4871原田@三島様、4869きつかわ@電研様、4868ポチ様、4865おかもと様、4859前田@神津島様、貴重な情報とご意見ありがとうございました。
 以下、掲示板の趣旨に合わないかと、書いてから24時間くらい逡巡していた文書を以下に登録させていただきます。
 

 これまで私は自分の立場をちゃんと書かないで発言してきました。
 そのこともあり、無責任な野次馬的発言と取られた方もいるかもしれないと反省しています。

 私は地方自治体職員として、そして原子力発電所問題を取り組む市民団体のスタッフとして、今回の三宅島噴火災害における防災体制を憂慮しています。自治体職員としては、自治労(地方公務員の労働組合)原子力防災検討会議のメンバーとしても参加をしたことがあります。

 昨年9月30日に発生したJCO臨界事故において、多くの作業員や救援に向かった人々、そして周辺住民が放射線に被曝し、現在も被曝の程度並びに影響について議論が続いています。

 この事故の際に問題となったことに、正確なデータが取得されず、周辺環境における放射線量、特に中性子線量の計測が大幅に遅れ(事故発生午前10時35分に対し中性子線測定開始は午後5時)周辺で危険なレベルに達する放射線の存在が正確に認識されず、臨界事故継続が専門家会議でも長い時間認識できなかったことがあります。
 一方、原子力防災に関しては、法の規定に基づき、高線量放射線が観測されれば住民の避難を発令しなければなりませんが、この線量については異常に高すぎるという批判を、私は以前からしてきました。
 この事故では、東海村の村上達也村長が、国や県に先駆けて独自に住民の避難を発令(避難勧告)し、基礎的自治体の防災のあり方と国や県の責任、役割について問題提起しました。

 私は以前から、原子力防災に関連し、誰が、どれだけの被曝を受けると想定された防災体制を組んでいるのか、ということに大きな懸念を持っています。大規模事故となれば、事故終息のための活動を行う人員が動員されます。また、住民を避難させ、あるいは避難後のエリアの確認や警戒を行う人々が動員されるわけですが、放射線の危険性を過小評価したり、事故の程度を甘く見ると、この行動において大量の被曝者を出すことになります。現実にJCO事故でも、終息作戦において、あるいは住民避難の過程において被曝をした人たちがいます。
 事前にそのような活動を行えばどのくらいのリスクを負うか、これは放射線の専門家でも、判定は困難です。その困難な中で、しかし住民の生命を守る活動に従事しなければならない人々がいます。
 そしてそのかなりの人々、消防や警察を含め、自治体に働く人々です。
 そのため、原子力防災において、日頃から十分な基礎知識とリスクについての情報が与えられていなければなりません。また、無謀な行動は厳に慎むことを教育していなければなりません。そして、緊急時には誰の情報をどのように取り入れるかを日頃から考えておかなければなりません。一連を原子力防災体制とくくります。

 そのような観点から三宅島噴火災害を見ると、原子力防災体制との多くの共通点があると思いました。【以下、理解不足があることを承知の上で、私の理解を述べさせていただきます】

 過去3回の噴火災害は、割れ目噴火で、溶岩流の流れが目に見えて分かりました。
 今回の噴火は、当初噴火予知連が、三宅島の噴火については十分予知が出来、かつマグマの位置を正確につかんでいるとしていました。しかし7月以降だろうと思いますが、従来の知見では正確な判定を下せない事態となり、8月10日から過去3回とは異なる噴火の様相を表し、18日、29日の噴火は全く予測不能な事態となっただけでなく、火砕流、火山ガスの危険性が以前と比べて高くなったと思いました。
 いわば原子力防災では、予測可能な施設内の事故が拡大し、放射性物質の環境への大量放出の危険が急激に高まった状況とパラレルに感じております。
 そのときに、住民を先行避難させることは当然であり、必要最小限の人員だけが、確実な防護体制をとれるように準備をして残留して監視を続けるという対応をとるべきと考えました。しかし噴火災害の場合、確実な防護体制は不可能な場合もあり、そのときは全員待避を行うべきとも思いました。
 火山の専門家の間の議論を読んでいても、確実な防護体制は事実上不可能であり、住民はもとよりごく少数の監視要員も残せない、危険な災害であると思いました。
 しかし現実に起きているのは、その対極の事態であり、この災害で犠牲者が出るか出ないかに関わらず、原子力防災体制を考える上でも、きわめて憂慮すべきことが進行中であると思います。
 原子力防災であろうと、地震、噴火災害であろうと第一線の自治体職員が防災体制の中心となります。しかし今回の三宅噴火災害では、本来の防災体制とは全く異なる、災害復旧要員として自治体職員が動員されています。本務である防災では無いという点でも問題です。
 防災には、被災住民のケアが当然含まれます。しかし3800余名の三宅村民のケアは三宅島の自治体職員ではなく、都や区など別の自治体職員が当たっています。(最近は状況に変化があり、村の職員が住民の元に戻りつつあるようですが)これは本来の災害対策とは全く異質の事態です。災害復旧にも自治体職員は参加をしますが、それはあくまでも災害による危険の去った被災地での話であり、まさに災害の起きつつある場所では、何人であろうと復旧業務ではなく災害対策業務を行うべきところ、民間人を含む大勢の人たちが動員されているという事態は、このまま噴火が終息したとしても大きな問題を将来に残します。

 人命第一が防災の基本であること、災害対策としては被災住民への対応とケアが自治体職員の本務であること、そのような観点から、三宅島からの全員の撤収を直ちに行ってほしいと考えています。

 長文失礼いたしました。
 

[210.131.43.36][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98)]

4912. 2000年09月08日 14時36分22秒 投稿:JIRAIYA 
4907 村松さん

理論的な裏付けがあって述べているのでは無いことを予めご了承下さい.
私は次のように考えております.

1.火山ガス噴気地帯において,噴気孔周辺の低地において大気中の硫化水素濃度が高いと言う調査結果がある.(風の流れなど,地形や気象に左右される要因が大きいかもしれませんが….)
2.噴気地帯の中心を最大濃度とした理想的な大気中硫化水素濃度の濃度勾配が必ずしも成り立つわけではなく,噴気孔からある程度離れた位置に局所的に高濃度の硫化水素が観測される場合がある.(これは噴気ガスが「気団」のようなものを形作り,拡散せずに一時的にガスのかたまりとして移動する場合があるということだと思います.)

これから考えるに,火山ガスのかたまり(SO2,H2S,CO2を含む)として移動する場合があるとすれば,空気より比重が大きいガスのかたまりは,無風時には地面を這うように移動することがあると思われます.特に,これらのガスが液体の水の中を通って放出された場合(湯溜まりから発生するガスなど),水は液体の水として取られてしまいCO2とH2Sに富んだガスとなって比重は大きくなるでしょう(SO2もその多くが水に溶け込みで減少する).高温の噴気ガス中の水もが気温の低下により凝縮され液体となれば,残った気体成分の比重は同じく大きくなるでしょう.

実際,噴気地帯でフィールドワークを行う際,天候と地形に注意して低地には入らないように心がけております.

以上のことから,離れたところからやってくる硫化水素となると話は別になりますが,火山ガス起因の硫化水素による事故を防ぐ上で,高いところに待避しても意味がないと思われてしまうのも心配でしたのでコメントさせていただきました.
 

[202.211.200.76][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows NT 5.0)]

4913. 2000年09月08日 15時40分57秒 投稿:村松@有珠山ネット 
 [http://www.miyakejima.org/]
4912JIRAIYAさん
噴気口からのガスの出方が一定ではなく、濃度や量の時間変化が非常に大きい場合(たとえば、泥火山みたいなのを連想しています。ぶくつ、ぶくつ、ってなる感じ)、ガスの出口から十分に遠くない距離では、濃度の濃い部分ができてもいいのでしょう。
ガス団を形成するというのは結構不思議な現象ですが、ガス団自体が拡散していくと同時に形成するガスも拡散していきますので、十分に遠い場合は、単独のガスとして振舞うようになるものと思います。
が、これはあくまでも、化学屋が机上の空論みたいなのを並べて推論しているだけですので、実際には、硫化水素−二酸化硫黄のゆるやかな結合(分子間力でもなんでもいいですけど)ができている、というのだと、物理化学的には非常に興味深いです。
[130.34.31.136][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Windows 98; DigExt)]

4914. 2000年09月08日 16時40分01秒 投稿:きつかわ@電研 
>4908 山崎さん

 もっとも憂慮すべき問題は、現時点で災害復旧が自治体職員を中心に行われている事であると思います。
この点をはっきり指摘された山崎さんの発言は重要です。私も同意いたします。

 多くの方々からの情報から察するに、現在の「ライフライン維持」方針は他の伊豆諸島のライフライン維持を
含めたものである(過去形?)ようです。
また、噴火の推移を見極める必要性から、火山観測体制の維持も必要な課題であると思われます。
しかし、現状では噴火活動に伴う噴石の放出・火砕流発生・有毒ガスの流出の危険性が十分に考えられ、
その噴火も次にいつ(どの程度の期間をおいて)起こるのかはっきりしない状態です。

 皆さんにお聞きしたいのですが、現時点でもっとも現実的な対応は、現在三宅島とその沿岸に残っている
方々の完全離島と自衛隊派遣の要請によるライフライン・火山観測体制維持の実現なのではないでしょうか?
私はこの考えが現時点での火山防災としてあるべき姿だと考え、三宅支庁および都知事宛にメールしました。
また、東京都の自治体議員の方とメール交換して私の考えを自治体の意見書に組み込んで頂き、都へ提出して
いただけるよう働きかけております。
 
 私は具体的な身動きを取れない状態にありますが、火山学に触れ、火山防災に強い関心のある人間として
現在の火山災害対策をぜひ再検討して頂きたいと考えています。

 このページには私と同じように、現状を憂れている部外者の方が数多く居られると思います。
予測の困難な噴火の推移をより把握するため,危険に思える災害対策の再検討を促すために
我々に何か出来ることはないのでしょうか。
皆さんの知恵をお貸し頂ければ幸いです。また、私の認識が間違っているならば、ぜひご指摘頂きたいと存じます。

[133.187.1.1][Mozilla/4.5 [ja] (Win98; I)]

4917. 2000年09月08日 18時58分59秒 投稿:さの 
 [http://www.jaeri.go.jp/genken/press/000907kan/index.html]
> 4902 山崎さま

ご紹介の「共同通信ニュース速報」の原研のシミュレーションが、
原研のHP↑で発表されました(上記HPの中の「ニュース館」)。
やはり、SPEEDIの利用でした。拡散アニーメーションもついて
います。

この発表を読むと、三宅島から一定SO2排出強度を仮定して、
観測された気象条件の下での拡散シミュレーションを行うと、観測
されたSO2濃度の時空間パターンがでてくる。そこで、シミュレー
ションによる予測濃度と観測濃度の比を、排出強度に乗じてSO2の
放出量を概算するという比較的シンプルな計算が行われたことが
分かります。

上記ニュースの見出しでは「SO21万t」が強調されていますが、
随分とバイアスのかかった見出しになったものだと感じました。

[150.67.32.3][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98) via proxy gateway CERN-HTTPD/3.0 libwww/2.17]

4934. 2000年09月09日 11時50分37秒 投稿:おかもと 
今日の市川市北部は明らかに、温泉のにおいがします。家の周辺をジョギングしてきましたが、どこでもそんな臭いがしているのでたぶん三宅島からのものではないでしょうか、「そらまめくん」でも10時のデータだと40-99ppbくらいあるようです。シャワーを浴びたときあらためて温泉臭がただようのはのは汗に溶けていたりするからなのか気のせいなのか?
[210.155.195.47][Mozilla/3.01 [ja] (Macintosh; I; PPC)]

4936. 2000年09月09日 12時19分21秒 投稿:muro 
こちら四国地方は昨夜と今日昼頃一時的に強い雨が降りました。三宅島で作業中の方は
火山性のガス、火砕流、等いろいろありますが、雨による泥流にも注意してほしく思って
います。
 しかし、ここを見ることができない方と、仕事のため、ご自分の判断では自由に動けない
方ががほとんどかな。悲しいですね、今までの綱渡り的なラッキーが続くことを祈ります。
[202.246.114.33][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.0; Windows 98; DigExt)]

4956. 2000年09月09日 18時34分13秒 投稿:早川 
 [http://www.kishou.go.jp/press/0008/31a/index.html]
みねさんは,なぜ統一見解がほしいのですか?

31日の見解↑で,やっと

>地殻変動、地震、噴出物、火山ガス等のデータからみて、7月中旬以降の山頂噴火の仕組みとしては、陥没に伴って形成された熱水系の不安定による可能性もありますが、上昇してきたマグマと地下水の接触による可能性もあります。

と両論併記が実現したのです.
わたしはこの前進をたいへん喜んでいます.

今後は,もっとたくさんのシナリオを提示して,
それぞれに発生確率をつける.

さらには委員の意見分布も公開する,と進んでほしいと
わたしは願っています.
 

なお,きのう「勉強会」が開かれたらしい.
「勉強会」のあとは,記者会見しないのが通例らしい.
しかし気象庁記者クラブの記者さんは,廊下とかトイレとかで
しつこく食い下がってほしいとおもいます.
 

[133.8.33.197][Mozilla/4.08 (Macintosh; U; PPC, Nav)]

4992. 2000年09月10日 14時57分36秒 投稿:ちば 
三宅島から東京行きの東海汽船から、
最近の三宅島を撮影した写真を見て、
わたしはとても驚きました。

(撮影:ふじたさん)

最近の雨で、木々に着いた火山灰がすっかり落ち、
山には緑色が戻っていると思ったのに
茶色の絵の具で塗ったようになっていたからです。

まあ、秋だから、もう紅葉なのかなとも
一瞬考え直したのですが、それは間違いでした。
常緑針葉樹の杉も、茶色になっていたからです。
(濃い茶色の部分です)
すべての樹木が茶色に変色するというのは、ふつうではありません。

手前の海岸沿いの崖は、ほぼ緑色ですから、
雄山に近い高い部分にだけに共通する原因、
つまり、火山ガスによる被害の可能性があるとと思います。

[202.32.150.2][Mozilla/4.5 (Macintosh; I; PPC)]

5009. 2000年09月10日 21時05分56秒 投稿:桜島10kmより木下 
 [http://www.mech.kagoshima-u.ac.jp/lab/netu/miyake008/miyake008.htm]
1. 快晴時の三宅島のランドサット画像と、国土地理院標高データと合わせた3D画像を加えました。
4831 みねさんご紹介のJPL製は、本年7月17日11時のASTER画像を2月のスペースシャトルからのレーダー観測標高データに張り付けたもので、雲が海や山腹に張り付くので、晴れた側から見ています。
我々は伊豆諸島快晴を探したら、三原山割れ目噴火収束半年後の1987年5月21になりました。古い代わりに四方からご覧下さい。
4878 みねさん、書き込みが遅れてすみません。

2. 高温火山ガスでも、強風で斜面に沿って吹き降ろされるので、
4992.ちばさん ご紹介の様になると思います。これは噴煙の写真で確かめられると
思いますが、桜島の山岳波の次のまとめをご覧下さい。噴煙とガスはまた上昇したりします。
http://www-sci.edu.kagoshima-u.ac.jp/volc/Sakura-Jima/sk04.html
4881 さのさん 「そっとガスだけ出てくることは無いんですか?」 については、
激しい噴火爆発でなくても、灰の少ない白煙でも、火口からSO2濃度の高い高温火山ガスが大量に出ていることはあります。その振舞いは上空の風次第です。

3. 原研のシミュレーション(4902山崎さん+4917さんご紹介)は、期待したものです。
日中の対流混合は、9月6日、9月9日(4865+4934おかもとさん、4866山崎さん)にもSO2, SPM濃度を高くしていると思います。9月7日雨天(4869きつかわさん)でも、強風で我孫子市方向に吹き付けられていると思います。
役に立つ素早いシミュレーションを期待します。それ以前に、取りあえず科学的予想を
鍛えることも重要だとおもいます。

4. 火山ガス災害を避けるために
4884-4898-48994907-4913 なやさん−村松さん のやりとりの結論に大体賛成です。
4903+4912 JIRAIYAさん、三宅島噴火では大量のSO2を含む高温火山ガスの危険は
確実で、その振る舞いについてコメントしているつもりです。常圧の硫黄は高温では酸素と、低温では水素と結合しやすいということです。
低温火山ガスに対する注意はおっしゃる通りですが、活発な火山でどれだけ出ているか、
プロの方のご意見を頂きたいと思います。

5. 衛星による噴煙監視(4886+4926+4928+4944 早川さん 座戸さん 源三郎さん)
雲を突き破り成層圏に達して広がりつつある大爆発の噴煙はともかく、
高度5km程度では、分解能が良くて1.1kmの気象衛星ノア画像では、見落とす恐れがあります。
http://www.mech.kagoshima-u.ac.jp/lab/netu/sing_gj/html/Sa_Erupt.htm 

民間航空の火山灰被害をさけるため、地震計・衛星監視・航空機の通報などをまとめた
オンラインの国際的監視連絡体制が出来て、気象庁の中に担当部署があります。
Tokyo VAAC - Tokyo, Japanが、英文のVAA Messages を流していますが、
国内の情報の風通しはどうでしょうか。噴火予知連で集約ということでしょうか?
以下に少し説明がありました。東京航空地方気象台航空路火山灰情報センターの項です。
http://www.kishou.go.jp/field_offices/tokyo/tokyo/index.htm
以上です。

[163.209.82.39][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 4.01; Windows 95)]

5013. 2000年09月10日 21時52分07秒 投稿:みね 
先週の日曜日に、箱根に行ってきました。
十国峠・箱根峠・・富士山や箱根山などの位置関係を遠望できました。
芦ノ湖観光船・・・カルデラの風景を肉眼で見てきました。
大涌谷・・・・・・硫黄臭のたちこめる場所です。

行かれたかたもいらっしゃるとは思いますが、あらためて行ってみて、
箱根は、素人が「火山」のいろいろな面から実感できる場所だと思いました。

[211.18.28.84][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; MSN 2.5; Windows 98)]

5014. 2000年09月10日 22時40分32秒 投稿:みね 
>5009.桜島10kmより木下さん、噴煙解析チームさん
早速見せていただきました。
@三宅島は、きれいな島ですね。頂上の形の立体感がわきます。
A「三宅島雄山の火山ガスを考える」も、読ませていただきました。
 「硫黄のメカニズム」を、素人なりにイメージできはじめました。

これから、大きな画像で見させていただきます。
素人の不躾なお願いにのに、早速ご尽力いだき感動いたしました。

[210.255.5.82][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; MSN 2.5; Windows 98)]

5019. 2000年09月11日 02時39分27秒 投稿:Kitagawa 
(#4783 さのさん)
何隊も派遣してどうするのか。派遣したことにより危険を排除できるのか。
ガスを測定するにあたって危険はないのか(車両にガスを防ぐ特殊な装備はないはず)。

それを考えていないでマスコミへ煽ってほしいような山崎さんの発言に関して
疑問に思ったので書いたわけです。普通は知らないから当然だけど、煽っているように
見えたのが気になったのです。

#これでも全く防災関係とは縁のない一般人です(^^;。

[211.2.109.79][Mozilla/4.7 [ja] (Macintosh; I; PPC)]

5021. 2000年09月11日 07時27分20秒 投稿:さの 
 [http://www-aeros.nies.go.jp/]
■>5019 Kitagawaさんへ
4783 さの は、島に残る方々への火山ガスのリスクが軽視されていないかとの
危惧から発言したもので、直ちに有毒ガス対応の特殊消防部隊の派遣
(選択肢の一つではありましょうが)を要請する意図をもったものでは
ありません。

■そらまめ君↑によると、未明から神奈川東部から東京湾奥にSO2高濃度域がでています。
横浜西区で0.3ppm、晴海でも0.2ppmになっています。北より微風の風系のようで、
昨日の吹き返しが関係しているのかも知れませんが、深夜に三宅島からのSO2大量放出
イベントがあったのかも知れないと心配です。

[150.67.32.3][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98) via proxy gateway CERN-HTTPD/3.0 libwww/2.17]

5023. 2000年09月11日 07時52分24秒 投稿:早川 
5021さのさんへ,

横浜あたりが真っ赤なのを確認しました.
8.28の濃度とくらべて,どれくらいなんですか?
観測数値(ppm)で教えてください.
 

[133.8.33.197][Mozilla/4.08 (Macintosh; U; PPC, Nav)]

5027. 2000年09月11日 08時22分42秒 投稿:さの 
 [http://www-aeros.nies.go.jp/]
5023 早川さま

そらまめ君↑7時現在で神奈川県内のSO2濃度は横浜市内で約0.2ppmがピーク。
8/28は関東南部で広範に環境基準を超えピークは約0.9ppm。
本日のSO2高濃度域の拡がりと濃度ピーク値は、今のところ8/28の1/4程度と
思われる。
さらに、現在の風系を見ると、北より微風が東京湾西岸に収束しているように
見えるので、昨日夕方千葉県東京湾奥から茨城県筑波方面に進入していった
高濃度域の吹き戻りの可能性有り。
風系と共に今後のSO2高濃度域の推移要観察と思います。
以上です。
 

[150.67.32.3][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.5; Windows 98) via proxy gateway CERN-HTTPD/3.0 libwww/2.17]

5028. 2000年09月11日 08時46分44秒 投稿:早川 
 [http://www-aeros.nies.go.jp/]
さのさんへ,

たいへんよくわかりました.
ありがとうございました.

さて,↑のページですが,
これって,けっこう見るのむずかしいと思います.
しかしたいへん有用ページ.
おおぜいにみて,つかってほしい.

別宅「ここは三宅島」で,どなたか,
使い方解説してほしい.
たとえば,二酸化硫黄SO2を指定するだとか,
ppmとppbの換算とか.

基本的は,気軽な質疑応答もそこでどしどしやってほしい.
 

▼なお「ここは三宅島」の165大井@浜さんの書き込みは必見です.
 
 
 
 

 

[133.8.33.197][Mozilla/4.08 (Macintosh; U; PPC, Nav)]

5029. 2000年09月11日 09時23分21秒 投稿:杉浦 富夫 
 [http://www.machinedesign.co.jp]
はじめまして、このBBSは有珠山の
噴火前からROMさせて頂いております。
幼少の頃から天文学を目指した事もあり
火山活動や地質にも大変興味があります。
横浜鶴見区在住の機械設計事務所の経営者です。
職種はエンジニア。三次元CAD、有限要素法、
コンピューティング全般です。年齢は40歳、家庭を持っています。

さて、本日明朝4時頃、強烈な硫黄臭で目覚めました。
大気汚染状況で確認しますと。横浜の金沢と県庁あたりが
真っ赤でした。グラフは完全に振り切れており、外相で無理やり
読みますと、金沢のグラフで150PPBをも超える数値です。
時系列的に考えると、今回は金沢辺りから、県庁、
鶴見区、港北区次第に流れ込み、
スポット的に上がったように見えました。

[211.6.201.178][Mozilla/4.0 (compatible; MSIE 5.01; Windows NT 5.0)]

5031. 2000年09月11日 10時05分42秒 投稿:mannen 
 [http://www.k-erc.pref.kanagawa.jp/taiki/frtipk.htm]
神奈川県内の大気中の有害物質モニターの速報値は上記サイトで
御覧になれます(県環境科学センター設置)。最新の9時のデー
タは横須賀市で100ppbをこえる高めの値が出ている様です。
[202.223.136.27][Mozilla/4.7 [ja] (Macintosh; I; PPC)]

5059. 2000年09月11日 18時44分42秒 投稿:Kitagawa 
(#5021 さのさん)
さのさんの発言はガスの危険性を危惧しているというのは最初から理解しています。
私の発言の理由を説明したかったので、再度発言しました。
[202.233.226.160][Mozilla/4.7 [ja] (Macintosh; I; PPC)]