天池  
天池(Tian-chi)は東天山山地の北斜面に位置する美しい氷河湖で(写真1),新彊地区随一の観光サイトといって良いところです. 写真1
水面は約1826mの高度にあり,東天山山地の最高峰,ボグダ山に水源を有する三工河が流入しています(図1). 図1
天池は3600mよりも高所に発達する山岳氷河の融氷水によって涵養されていることになります(写真2). 写真2
写真3 写真4
かつて(最終氷期の2万年前頃),氷河は1800mより低い位置まで広がり,今の天池の北端部に土砂を堆積させ,モレーンの地形を残しました.氷河が後退した後,このモレーンが融氷水をせき止めて天池ができたと考えられます.多数の観光客が訪れる,船着き場のある丘(写真3,4)はこの時のモレーンです.
天池は全体に深さ80mと大変深く,最深部は約100mです.図2の湖底地形は,日本大学と中国科学院の共同調査で測定したものです.図2aの黄色部はモレーンの地形を示します。 図2a図2b
写真5 写真6
写真5,6はその時に使用したボートとメンバーです.
写真7 写真8
写真9 天池のもう一つの美しさは,標高1700mあたりから2200mに掛けて分布する針葉樹林です(写真7,8,9).これより低い高度には森林はなく,盆地側の沙漠的な環境に移り変わっていきます.
     天池     
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