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「ある火山学者のひとりごと」 別ページに記載した「事業者の借入金問題」


494. 2000年10月24日 19時09分56秒 投稿:Hal.T 
早川さん>
簡単に言えば、三宅島の状況で立ち直れる見込みが無いときだと彼(知り合いの銀行員)は判断しませんでしたが。そのことも聞いてあります。

その銀行から預金があれば差し押さえ、他の資産調査をして差し押さえ可能であれば実行すると言いました。しかし、かなりの時間がかかるでしょうねと。というのも災害最中の抵当資産評価がむづかしいこともあるようです。

それにつづけて彼も人間ですからいわく、保証人の資産を含めてそこまでやるかは銀行の将来に関わることなので、あまりひどいことをすると地域銀行として生きて行けなくなる。それのかねあいだと言うことです。泣き寝入りすることも多いらしい、だから最近問題になっている銀行の不良資産があるんです。

ちなみに、群馬県の話をしましょう。私が生まれる以前ですが、キャスりん台風というのがあり赤城山の周辺では田畑が流されてしまいました。群馬県の歴史本によると、そのとき農協は抵当資産が無くなってしまった(つまり田畑が河原になってしまったので)ので復興資金を出さなかったそうです。

このとき、その本によれば、群馬の地方銀行が県の要請を受けて無価値の抵当資産で資金提供したということです。わかりますか? 法律や金融はせちがらくも、柔軟にもなります。要は人と被災者の努力なのです。
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493. 2000年10月24日 18時02分13秒 投稿:早川 
Hal.Tさん,

もう一歩踏み込んで聞いてほしい.
資金を回収できる見込みがないとき,銀行がどうするか.
492で,銀行員のそのけっこう偉い人は,当該中小企業が立ち直れるだろうと仮定しているように聞こえる.立ち直れる見込みがないとわかったとき,銀行がどうするかを知りたい.
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492. 2000年10月24日 17時11分44秒 投稿:Hal.T 
今日、しりあいの銀行員(けっこう偉い人)に実情を話して、どういう道があるか聞いてきました。

結論は、借入金の一時据え置きまたは無利息期間の挿入、返済一時停止などいろんな道があると言っていました。無利息期間については今までも大規模災害時に国や都道府県が利息負担したり、銀行の独自判断で実施したりすることもあったそうです。

簡単に言えば、銀行から見て中小企業がつぶれて土地や家屋を処分してもあまり良いことは無い。それよりも長期的に見れば中小企業が生き延びることのほうが大事だと判断することもあるそうです。

つまり、現に困っている経営者は、銀行や都に相談してそういう道を探すのが最善だということです。

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